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2003年4月24日 
第156回国会 衆議院 個人情報の保護に関する特別委員会   
案件:個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案野党提出4法案

[1]質疑内容   [2]質疑項目   [3]会議録抜粋


[1] 質疑内容(60分) 「信用情報の保護について」   

個人情報保護法に関する3度目の質問では、個人の信用情報の取扱いについて、及び自衛官募集に住民基本台帳データ等が利用されていた件について取り上げました。

民主党は本法案の審議に臨むにあたって、自分自身の情報がどのように使われるのかについては、自分自身が関与できるという「自己情報コントロール権」を盛り込むことを主張しています。しかし、中にはその権利をそのまま適用するのが不味い分野もあるのではないかとも考えています。それは信用情報の分野です。

現在、個人の信用情報(与信情報)については、銀行業者、貸し金業者、クレジット業者がデータを共有しながら利用しています。このデータを共有しているおかげで、お金を貸す側は、少ないコストで迅速に審査を行い、お金を貸せるか否かを判断することができます。他方でお金を借りる側も、お金を借りるたびに信用能力を証明する手間をかける必要なく簡易にお金を借りることができます。

しかし、信用力の無い人にとっては、自分の信用能力が簡単に判明してしまってはお金が借りられなくなるので、この信用情報の共有化は嬉しくありません。つまり、ここで自己情報コントロール権を行使し、データの共同利用を否定されてしまうと、今のような消費者信用分野は成り立たなくなってしまいます。

このように、個々の分野で状況が異なるわけですから、個人情報の保護については基本法で全体に網をかけるものの、個別に注意を払う必要のある分野(例えば信用情報分野や医療分野、通信放送分野)については、各分野ごとに特別法を作る必要があるのではないかということを質疑では主張しました。

これに対し細田担当大臣からは、特別法の制定までは言及しなかったものの、個別分野で対応を検討する必要があることについては前向きな回答をいただきました。

また、自衛官採用問題については、前日から引き続き警察への協力依頼の内容について追求しました。昨日の質疑において、防衛庁は当初、警察に対し応募者の住所確認をお願いしていると回答していましたが、その日のうちに大臣から変更の申出があり、自衛官採用にあたっての欠格条項の確認をお願いしているとの説明がありました。

この欠格条項の一つに「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」というのが入っています。この日の質疑では、この欠格条項を判断するために警察から公安情報を入手しているのではないか、そこで思想信条の調査を行っていないかといったことについて、確認を求めました。しかしながら政府からは「(警察との関係もあるため)内容については話せない」との回答でした。

この問題の追及は、時間不足でここまでで終わってしまいました。次回審議でも引き続き確認すべきと考えていたのですが、個人情報保護法は翌25日に衆議院を通過してしまいました。本法案については、全体的に時間不足で追及不足のまま多くの問題を残してしまったという思いが強く、残念でなりません。

[2] 質疑項目

1.個人情報の保護に関する法律案(閣法)

  1)第二十三条第四項第三号の「本人が容易に知り得る状態」の解釈及び具体例
  2)個人信用情報機関相互間における個人情報の共有の是非
  3)個人情報機関が本人から目的外利用を求められた場合の対処
  4)個人情報の不正流出に対する本法案の実効性
  5)個人信用情報分野における第二十三条第二項の有用性
  6)本法案をうけての現行の行政機関におけるガイドライン等の整備の在り方

2.行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(閣法)

  1)自衛官募集に係る適齢者情報ファイルの保存期間を明記している資料の有無
  2)適齢者情報の提供手段
  3)紙文書の保管に対する本法案の実効性
  4)自衛隊法第九十七条第二項の規定に基づく警察に対する協力依頼の内容

[3] 会議録抜粋

○中村(哲)委員

 民主党・無所属クラブの中村哲治でございます。

 私に与えていただいた時間は六十分であります。おおよそ前半の部分に対しましては、細田担当大臣を中心に個人信用情報の問題について伺います。そして、後半の部分につきましては、昨日の議事録を中心にいたしまして質問を行います。

 その際、通告していたのとは順番が逆になりまして、細野委員の質問に対する答弁に対して改めて再質問をさせていただくというのが初めでして、次に私が昨日した質問に対する続きをさせていただく、その順番でさせていただこうと思っておりますので、担当大臣、副大臣の方は御準備をよろしくお願いいたします。

 それでは、細田大臣に、個人信用情報についての質問をさせていただきます。

 私の立場をまず委員の皆様にお知らせいたしますと、私は、個人信用情報については個別法が必要だと考えております。そのことについて、今回の基本法の法律案の条文に沿って、皆さんにできるだけ理解していただきやすいように具体的に質問させていただこうと考えております。

 まず、細田大臣にお聞きいたします。

 四月二十二日の平岡秀夫委員の質問に対しまして、細田大臣は、第三者提供の問題に関しまして、二十三条四項三号の規定に関しまして、このようにお答えになっております。
   
 「政府案の第二十三条四項三号では、グループを通じて総合的なサービスを提供する場合など、特定の会社が取得した個人情報を本人への便益提供や企業の事業活動の適正化のために一定の契約関係のもとに特定の他者との間で相互に利用することが極めて有益であることから、一定の要件を満たす場合に個人情報の共同利用を認めるものであります。」このようにお答えになっております。

 つまり、この二十三条四項三号の規定というのは、余りこの委員会でも議論されていないんですけれども、グループ会社、グループ企業によれば、広範に個人情報が目的外使用されてしまう危険性がある、その条文なんです。

 ここにも書いてあります。ここの四項三号には、四つの要素が定めてあります。一つは「個人データの項目」、二つ目は「共同して利用する者の範囲」、三つ目は「利用する者の利用目的」、四つ目は「当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称」、この四つです。

 つまり、個人データの項目、範囲、利用目的、責任者の名前についてホームページなどで「本人が容易に知り得る状態に置いているとき」という場合においては、グループ企業のほかのところにデータを回せることになってしまうんですよ。

 まず、この条文の解釈について、細田大臣、これでよろしいですね。

○細田国務大臣

 先般御答弁申し上げた内容はそのままで結構でございますが、解釈論ですね。

 しかしながら、若干追加して申し上げますと、法案二十三条四項第三号に定める「利用する者の利用目的」は、共同利用に参加する個別の個人情報取扱事業者の利用目的であることから、これを変更する場合には法の第十五条の二項が適用されまして、「変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。」ということになるわけでございます。

 したがいまして、中村議員御指摘のように、与信の目的のために集めた個人情報を物品販売の勧誘など相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて利用することは許されない、このような場合には改めて本人の同意が必要となる、こう解釈しております。

○中村(哲)委員

 まだ私、その部分はお聞きしていなかったんですけれども、今おっしゃったところを確認させていただきますと、個人情報、個人の信用情報を集めてデータベースをつくっていた、しかし、そのデータベースを、例えば物品の会社に横流しして使わせるということはできないと考えてよろしいですね。

 例えば、こういうケースが考えられます。住宅ローンを組んでいます。そういった与信の情報は銀行に集まります。そういった情報で、あと何年たったら返済かわかるんですよね。そうすると、そろそろ建てかえの時期なんじゃないかと、その名簿をグループの住宅会社に流す。もちろん、法定の手続はやっておくんですよ、ホームーページで知らせたりしておく、そういうことはしておくんですよ。そして、住宅会社の方から、その名簿を使って、ダイレクトメールを住宅ローンを借りている人に流す。

 こんなことはできない、本人の同意を逐一とらなければできない、ここは四項三号の規定があるけれどもできない、そのように考えてよろしいですね。

○細田国務大臣

 今委員が御指摘になったような場合は、二十三条一項で第三者提供の原則禁止ということになりますので、本人の同意が必要でございます。

○中村(哲)委員

 それでは、四項三号の規定というのは、具体的に、例えばどういうケースがこれは考えられるんでしょうか。これは、信用情報以外の部分でも結構なんですけれども、この四項三号の規定というのは、この委員会ではほとんど議論されていませんから具体的にお聞きしたいんですけれども、これはどういう場合に使うんでしょうか。もちろん、四月二十二日の細田大臣の議事録が手元にある上で聞いておるんですが、具体的にはどういうケースが考えられるでしょうか。

○細田国務大臣

 グループによる共同利用といたしましては、金融機関の間で延滞や貸し倒れ等の情報を交換する場合、観光旅行業などグループ企業で総合的なサービスを提供する場合などでございます。

 ただし、共同利用者の範囲、利用する情報の種類、利用目的、情報管理の責任者の名称等について、あらかじめ本人に通知し、または本人が容易に知り得る状態に置かなければならないわけでございます。

○中村(哲)委員

 細田大臣、つまり、これは、四項の三号というのは、五項との合わせわざで拡大していくんですね。利用目的の変更について、ホームページで記載しておけばできるということになっていますけれども、今おっしゃったように、金融機関同士が与信のために使う場合とか、旅行会社が、旅行業をやっている会社同士が旅行を勧誘する場合とか、そうしたら、目的の範囲内では一致していないといけないというところでよろしいですね。

 きょうは、政府参考人、指定していませんので、大臣で答えていただくということになっております。

○細田国務大臣

 おっしゃるとおりでございまして、そのとおりでございます。

○中村(哲)委員

 はっきり言っていただいたので、これは非常にすばらしい答弁だったと思います。

 さて、信用情報についての確認もさせていただきたいんです。

 信用情報においては、ある程度、もちろん、与信のときに情報を共有していかないといけないわけです。信用情報センターなどをつくって、与信業者がお互いに情報を共有していく、そういうシステムがありませんと、安全、簡便に与信をすることはできない、そういった状況に置かれるわけでございます。

 そして、懸念されることは、二十三条五項におきまして、利用目的等、また責任者の名称についての変更のときには知らせる、本人の個別の同意のかわりに、あらかじめ通知し、または本人が容易に知り得る状態、つまり、ホームページに載せているような状態で足りるんですけれども、例えば範囲の拡大については、同じ目的であれば許されるのかどうか、二十三条一項の原則に戻るのかどうか、そこは非常に議論を先にしないといけないところだと思うんです。

 つまり、具体的に申しますと、あるA社という会社に私が消費者金融でお金を借りていたとします。しかし、そのときには、そこのA社に対する同意書には、この情報機関には構いませんけれども、ほかのところはなかったと。新しくB社に借りに行ったときに、そのときには、新しい会員さんが入っていたような場合、前のデータというものに関して利用する場合には、改めて私の同意が要るのかどうか。

 目的の範囲が同じであれば、範囲というものを変更するときには改めて同意が必要になってくるのかどうか。ここは非常に重要な問題なんですが、いかがでしょうか。

○細田国務大臣

 まず、利用目的の方を厳格に適用すれば共同して利用する者の範囲は自然と規定されるのだから、二十三条五項は、むしろ利用者の範囲、管理責任者の名前を規定する方が適切ではないかということにつきましては、本法案の考え方は、利用目的の変更については、第十五条第二項におきまして、「変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。」とする一方、目的外利用の最も典型例である第三者提供につきましては、第二十三条一項で原則禁止としているところでございます。

 この考え方から、共同して利用する者の範囲の変更は、新たな第三者提供と同じことでありますので、第二十三条五項において、変更の場合の規定を置かず、本人の同意を必要としております。

 また、後段の、共同利用者全体を一人の事業者とみなすためには、個人情報の本人にとりまして共同利用の範囲の外延が明確である必要があることから、同条第五項においては、共同して利用する者の範囲を変更することは認めておりません。

 個別具体のケースについて申しますと、同条第一項の規定の適用も含め二通りの可能性がありますが、御指摘の、信用情報機関の間で新たな提携をする場合等につきましては、共同して利用する者の範囲の変更に当たることから、いずれにせよ、改めて本人の同意が必要でございます。一方、信用情報機関において加盟会員をふやす場合には、あらかじめ明確にされている共同利用者の範囲内で会員をふやしている限りは、改めて本人の同意をとる必要はございません。

○中村(哲)委員

 つまり、信用情報センターの方が新しく会員を募集する場合に、貸金業規制法の対象になるような貸金業者ということで範囲を決めておけば、会員が一社ふえた二社ふえたとしても、その一社ふえ二社ふえのことに関しては同意は必要ないということでよろしいですか。

○細田国務大臣

 そのとおりでございます。

○中村(哲)委員

 それでは、信用情報センター同士の提携の場合においても、ある程度の範囲内の提携を前提としているような同意書であれば、それは改めての同意は必要ないということでしょうか。

○細田国務大臣

 今、例えば信用情報機関というのが、クレジットカード関係、あるいは金融、銀行業務関係、それから消費者金融関係というふうに、大きな三つのグループがありますね。そういったところでは、基本的には、新たな提携をする場合については、共同して利用する者の範囲の変更に当たるのではないか。そこで一つの歯どめがあるというふうに考えております。ただ、いろいろな対応が、あらかじめの同意とか、そういう対応が現実にはいろいろあるようでございます。

○中村(哲)委員

 さらなる議論はまたの機会にさせていただこうと思います。

 次の質問は、今はどちらかというとユーザーにとって不利益な話かもしれない内容でしたが、もう一つの例、こういう例があります。十六条の一項の反対解釈によると、こういうことがあるのではないかと思います。

 十六条の一項はこのように書いております。「個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。」と書いております。逆に言うと、本人の同意があれば利用目的の範囲を超えて使ってもいいのかということなんです。

 つまり、信用情報の場合に、このような使い方が考えられます。例えば、私が新しい会社に就職する場合、その会社から信用情報センターでシロだという情報をちゃんととってきてと言われた場合に、就職したいですから、そう会社から言われた場合に、それでまた同意がありますよね、情報センターにしてみたら本人の同意がありますから出さざるを得ないですし、そして、私は就職したいから持っていかざるを得ないですよね。これは、もともとこの信用情報センターが持っている社会的機能なり与信の適切な管理という意味からすると、社会的には認めちゃいけない目的外使用だと思うんですよ。

 実際、運用でこういったことを防ぐための手段をとられている信用情報センターもいらっしゃいます。こういった意味での目的外使用というのは、この法案ではどのように担保されているのか、禁止はどのように担保されているんでしょうか。

○細田国務大臣

 今、中村議員がおっしゃったような現象といいますか、そういうことは実際にも最近例が出ておるようでございますね。これは、本来望ましいのかどうかという点はあると思います。法の解釈としては、利用目的が極端に離れているわけでございまして、大変違和感を感じるところでございます。つまり、雇用とか人事考課とか、そっちの関係をこれで使うという意味でございますから。

 しかし、新たな目的を示して個人情報を取得し直すか、同意を得てそのまま転用するかは、当事者間双方にとっての選択の問題でありまして、民間部門は双方の合意による社会でもありまして、同意を尊重した制度にも一定の合理性はあると考えられますが、しかし、これが弊害が本当にないかという点は、実社会においてはいろいろ起こりますね。逆に、いろいろな状況が今度は不利に働くということもございますし、無理やりそういうものを持ってこさせるということも問題がある場合もあると思いますね。

 したがって、これは金融分野の非常に大きな課題の一つとして、この法案の審議状況にもよりますが、引き続き金融審議会等におきまして、金融分野における個人情報の取り扱いについて、こういう問題をさらに深掘りして検討していただかなきゃならない問題の一つではないかと思っております。

○中村(哲)委員

 委員の皆さん、お聞きになったとおり、こういった問題に関しては、この法律は直接には対応できていないんですよ。だから個別法が必要だという議論になってくるということの例が一つここの例としてあるということをお感じになられたと思います。

 また、個別的な法律が必要だというときに、今も吉井委員の質問にもありましたように、今のガイドラインの状況であっても、また今回の法律ができても、不正流出に関しては具体的な手段がないんです。例えば、貸金業者を装って、または貸金業者になって信用情報機関から情報をとって横流しするようなケース、こういったケースに関して、ガイドラインも、またこの法案も無力なんです。

 不正流出に対する直接的な罰則とかペナルティーが定められていませんので、私は、この法案をつくっただけではなかなか力を持たないのではないか、実効性を持たないのではないかと感じているんです。

 細田大臣にお伺いいたします。悪意の第三者について、この法案で対応できるんでしょうか。

○細田国務大臣

 基本的には、委員御指摘のような漏えい事件、盗用事件の発生を防止するために、安全管理措置や従業者の監督など、個人情報を適切に保護するための措置を事業者に義務づけておると思っております。

 また、個人情報の取り扱いにおいて、社会問題化した場合は、実態に即しまして、主務大臣が報告の徴収、助言、勧告、命令を行うことになっておりますので、適切に運用すれば、実効性の面では確保できる仕組みはできておるわけでございますが、世の中、日進月歩で、いろいろな事態が発生するということの可能性は、今、議員がおっしゃるとおりでございますので、現実の問題として、そういう手当てが必要だぞ、これはつまり一般法でございますから、金融の世界ではもっとすごいことが起こっていて、さらに、これは非常にセンシティブな情報でもあるので、個別法上の手当ても必要であるということであれば、これは十分また検討していかなきゃならない一つの課題であるということは、よく認識しておるつもりでございます。

○中村(哲)委員

 非常に積極的な答弁をいただいたと思っております。

 委員の皆さんに具体的にイメージしていただきたいのは、やみ金業者の問題があります。やみ金業者がだれに貸すのか、どういったことをするのかといったときに、名簿があったら非常にいいわけですよね。そして、先ほど大臣がおっしゃったような、適切な運営で、適切なやり方をするというのは、善意の人たちの集まりの場合では有効なんです。しかし、もともと、この信用情報制度というものを不正に利用しようとしている悪意の人たちに対しては、今の制度は現実的には力を持たない、また、基本法では対応できないということが、今、明らかになりました。

 では、次の質問に参ります。

 信用情報においては、二十三条二項のいわゆるオプトアウト権というのはそぐわないのではないかというふうに私は印象を持っております。これは、民主党の私が言うのに対しては疑問に思われる方がいらっしゃるかもしれませんけれども、信用情報において、一々、この会社から借りているということを横に流さないでくれということをその都度言えるとしたら、これは信用システム自体が成り立ちません。そうすると、借りてきたときに、すべて、自分の親戚縁者、また資金状況、ローンの残高、それも全部一々申告して借りないといけない。そうすると、簡易に少額のお金を借りるという手続はできないことになってしまいますので、やはりこの二十三条二項ということに関しては、オプトアウト権というものを認めているというのは、少し信用情報にはそぐわないと考えているんですが、細田大臣、いかがお考えでしょうか。

○細田国務大臣

 そこまでいきますと、実際は、金融庁の専門家にもお聞きいただきたいと思いますし、私自身の考えで申し上げるにはちょっと、行き過ぎがあってはいけないと思います。

 今は、与党案、野党案に限らず、その辺は、あいまい、かつ現実に一〇〇%対応するかどうかという点については、さらに検討することが必要な場面もあると思いますが、特にこれは、一般の分野にあることよりは、金融の分野に特有の問題がありますし、それから、今や個人の金融状況、資産、債務の状況というものが極めてセンシティブな、私は、センシティブ情報という言葉ができたときに、最初は、去年は怒られましたけれども、あらゆる情報の中でこの金融情報というのは実は一番センシティブなんだということを申し上げたぐらい大事な分野でございますので、これはやはり専門家の中できっちりとしたことを決める必要があると思います。

 ただ、この法律は、もともと無意味なものを決めているんじゃないかということじゃなくて、今までないわけですから、基本的な考え方で、一応対応できる仕組みは入れた。ただ、特殊な、金融的な分野としては、まだもっと深掘りしなきゃならないという御趣旨には賛成でございます。

○中村(哲)委員

 金融分野においては深掘りをしないといけないという大臣の答弁、非常に心強く思います。

 だとすれば、大臣、やはり具体的には、従来の通達や今のガイドラインや自主規制でやっていたことが、本法案によっては緩くならない、ハードルが維持されるような、そういった仕組みにすべき必要があると私は思うんですよ。平岡委員も懸念されていたことなんですけれども、今法案が出てきたことによって、今ガイドラインがここまでやっているのががくっと下がってこうなる、個別法ができた途端にまた同じレベルまで後日引き上げられる、そういうことになると、またころころと実務を変えないといけないことになってしまいます。

 そういったことを考えると、やはりこのような個別法が必要だと言われている分野、例えば、私が今回申している個人信用情報や医療や情報通信の分野においては、施行時期をずらすとか、そういった、附則で対応するなどの規定を設ける、または何らかのそれにかわる手段が必要なのではないかと考えるんですが、いかがでしょうか。

○細田国務大臣

 政府としては、当初案をお示しして以来、二年が経過しております。その間にもどんどんどんどん実態が進んだ分野があるわけでございます。他方、役所も、各官庁において、行政指導という、明確な法律的根拠はないけれども、経過的な混乱を防ごうと思っていろいろな知恵を出してきておるということがありますが、やはり根っこのこの法律をできるだけ早く決めまして、それでは、次の問題はこうじゃないか、法律にもこういうことが書いてあるぞという、IT社会における基本の法律でございますので、これに基づいてできるだけ早く次の手を打つということが最も適当なのではないかと思います。

 それから、先ほど吉井議員にもお答えしたんですが、先生方の御質問の中には、両面あるんですね。これだけIT化が進んで、利便性を増して、そして営業活動も余り阻害されない、まじめに普通にやっている人が変に阻害されないような法律にしろ、こういう御心配も受けて反対している人もいますよね。そういう前向きのことについては、よほどの問題が起こらない限りは、何でも主務大臣だ、介入だ、権限だという必要はないわけでございますから、本当に問題のところはこの法律によって実行すると同時に、深掘りが必要なものは深掘りする、やはり問題点に焦点を当てながら今後問題を拾っていく、そういう考え方でございまして、何でもかんでも規制をかけたらいい、何でもかんでも緩やかならいいということはとれないのではないか。

 その一環として、ぜひとも、建設的な御意見でございますので、関係各省も考えていく必要がある。しかし、また延ばすとまた延びますので、むしろ、タイムリミットじゃないんですが、できるだけ早期にやれという信号として、もし法律が成立しますと、国会の御意思でもあるわけですから、それは大事な行政庁への圧力にもなると思っております。

○中村(哲)委員

 大臣、ちょっと整理したいんですけれども、ガイドラインで今ここまで高いレベルでやっている、しかし、個別法ができるまでは基本法に下げないといけないのか、それとも、個別法でやるのかどうかと決めるところまでは今のガイドラインは当面維持しないといけないというふうに考えるのか、そこはどのように整理したらよろしいでしょうか。

○細田国務大臣

 ガイドラインというものが、多くは法的拘束力を持っておりませんので、一見厳しそうに見えても、実行上は単なる姿勢で、行政庁の責任逃れに使われているかもしれません、こんなことを言うとあれですが。実行上の効果というのは、ガイドラインというのはそういうものだと思います。

 したがって、ここで法律的にきっちりとした規定を設けたわけでございますから、やはり実効性のあるきっちりした監督体制をとってもらう必要がある、そのことが一番大事でございますので、余り形の上で、今までは厳しくやっていたじゃないかと、実はそうでもないところもありますので、その点の配慮が必要ですが、実際の運用も甘くなる、この法律をもって甘くするというのはおかしいと思っております。

○中村(哲)委員

 伊藤副大臣、また高市副大臣も、今の大臣の答弁をお聞きになって、新法が成立したとしても、ガイドラインは緩くしない、また、個別法制定も視野に入れてガイドラインの維持も考えていくということを確認させていただきたいんですけれども、それぞれ一言ずつだけお願いいたします。

○伊藤副大臣

 お答えをさせていただきたいと思います。

 緩くするということはございませんで、現行の事務ガイドラインにおいても、個人情報保護法の観点から一定程度の手当てを講じているところでございます。

 また、現行のガイドラインにおいては、個人情報保護法が成立した際には、当該法律の規則に各銀行が服することになる旨も確約的に規定されているところでございまして、今後、個人情報保護法が成立をし、関連の法令が整備された際に、事務ガイドラインとの整合性を確認、精査の上、規定の整備について検討してまいりたいと考えております。

○高市副大臣

 経済産業省のガイドライン、かなり厳しい内容になっております。特定の、それぞれの業界におきまして既に使っていただいているガイドラインを必ずしも全部緩めていただかなきゃいけない必要はございませんが、ただ、今回の法律案との整合性について、数点見直すべき事項がありますので、そこは見直させていただきたいと思っております。

○中村(哲)委員

 決して緩くしないという御答弁をいただいたということで、この質問は終わらせていただきます。副大臣お二人、結構ですので退席してください。

 それでは、ここからはかなり厳しい質問になるかと思いますけれども、質問をさせていただきたいと思います。通告の順番ではありませんが、通告はきちんとしてありますので御答弁をよろしくお願いいたします。

 私は、昨日の細野委員の質問に対する答弁に対する質問をいたします。

 昨日の細野委員の質問の中で、このような質問がありました。いわゆる電子ファイルの事前通知の問題であります。一年内規定の問題であります。

 自治体から電子ファイルで提供を受けていたのが、五十のうち十七ですか。残り三十三はもらっていなかった。しかし、タックシールにするときに、すべて、保有個人情報、電子ファイルですね、それを、住所をタックシール化するときに、電子ファイルに打ち直すわけですよ。その電子ファイルが総務大臣に通知しないでいいファイルなのかどうかということについて、現行の行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律、いわゆる電子計算機行政機関個人情報保護法と言われるものなんでしょうけれども、そこの六条の規定のところに当たります。第六条の二項三号の人事情報に当たるのか、それとも六号の一年以内に消去するものなのか、ここが論点になっていました。

 そして、細野議員がかなり突っ込んでお聞きになっていたんですけれども、一年内に破棄するという内規はあるんですかと、このように議事録に載っておりまして、お聞きになっております。それについて山中政府参考人は、このようにおっしゃっています。「申しわけございません。私の記憶では、訓令か通知があったかと思いますが、確認をして当委員会の時間の中でお答えをさせていただきたいと思います。」ということでお答えになっておりますが、結局出てきたのが昨日の晩になってからでございまして、その中の通知、または防衛庁文書管理規則、私いただいて拝見しました。しかし、これによっても、具体的な、細野さんがおっしゃっていた一年内に廃棄をするという内規はあるんですかということの答えはないわけですよ。

 つまり、「防衛庁の保有する電子計算機処理に係る個人情報の安全確保等に関する訓令の実施について(通知)」の中の第二の七には「個人情報を含む行政文書については、その保存期間を明示し、保存期間満了後速やかに廃棄するものとする。」と書いてありまして、それを受けまして、この保存期間を定めたものとして、防衛庁文書管理規則の別表を示されております。その別表の中の一番最後のところに、「その他の行政文書 一年未満」のところにはこのように書かれています。幾つかあります中で、三つあるうちの一番最後、「一年以上の保存を要しないもの」。つまり、一年内に破棄をするということの内部規定があるのかと聞いたときに、「一年以上の保存を要しないもの」としか書いていない部分を根拠にしているんですよ。本来、これがあって、さらにこれに当たるものはこうこうこういうふうにして廃棄をしないといけない、そういうところまで決めないといけないんですよ。

 細野さんがせっかく聞いて、資料まで、それも約束に反して時間内じゃない晩に出してきて、根拠になっていないんですよ。どう説明をつけるんですか。防衛庁長官、答弁をお願いいたします。

○赤城副長官

 行政文書の保存期間についての取り組みでありますけれども、行政文書の管理については、情報公開法の第三十七条に基づき、各行政機関の長が行政文書の管理に関する定めを設けているということで、御指摘のように、防衛庁の文書管理規則を制定して、別表におきまして、それぞれの区分においてその保存期間や該当する行政文書の類型例を示して、その保存期間基準を規定しておるわけでありまして、その「一年以上の保存を要しないもの」につきましても、その保存期間が来ましたらそれを廃棄するということとされております。

 具体的には、廃棄の方法として、不開示情報が記載されているものについては、当該不開示情報が漏えいしないよう細心の注意を持って廃棄することとなっております。特に秘密文書の廃棄については、焼却、粉砕、裁断等、確実に処分をするということで、その保存期間が過ぎたものについては、それらの方法をとって確実に廃棄をするという取り扱いをしております。

○中村(哲)委員

 それは読んだらわかりますよ。私が聞いているのは、一年内に廃棄をするという指示文書がないということですよ。

 わからないようですから、具体的に申します。

 各自治体から防衛庁は、DMを送るための個人情報、四情報でもいいですよ、四情報を初めとした情報を集めてきているわけです。そして、それから案内を出すために、一度そのリストをコンピューターの中に入れてファイル化するわけです。そのファイルが一年内のものであれば、総務大臣に対する事前通知が要らないわけです。だからこそ、そのファイルが一年内に廃棄するものであるかどうかというのは作成時点でわかっていないといけないわけです。

 自治体から得たその情報をタックシールで送るときにつくるファイル、これを一年内に消去するという規定はどこにあるんですか。その資料はあるんですか。もともと消す予定になっていたんですか。そこをお聞きしたいんです。

○赤城副長官

 ちょっと私の方が誤解しておったようで申しわけございませんが、昨日の調査報告にも書いてございますように、地方公共団体からの情報の提供につきましては、文書または口頭によって提供を受けておりまして、電子情報によって提供を受けているものではございません。

 実際の扱い方なんですが、そういう募集に関する情報提供をいただきまして、基本的にはその四つ、名前とか住所とか、そういうものをいただきます。募集の適齢になった方々に、基本的に、ダイレクトメールとかそういうものを送る、こういうことに使いますので、具体的にその地区地区によってやり方は違うかと思いますけれども、あて名をワープロで打つ、そのときに記録媒体に保存されたとしても、ダイレクトメールを送れば必要なくなりますから、それはすぐ廃棄される。そういう意味で、実際上一年以上の保管を要しない。要するに、ダイレクトメールを送ればもうそれで用済みになるということで、廃棄されるというものでございます。

 一方、文書の場合は、これはまた別ですから、文書によって別途保存されるということはありますけれども、基本的に、電子情報としては一年以上保存を要するというものではない、実際にもそういうような扱いはされていないということでございます。

○中村(哲)委員

 少し整理しましょう。

 自治体からの情報提供が何年かに一遍、何年か分をまとめてもらうケースは恐らくあるんだと思います。しかし、その当該年度においてタックシール化するのは一年分に限っておったという御主張だと思うんですね。

 つまり、何年かに一遍文書でとっていたケースもある、しかし、少なくとも、電子ファイルでもらっていたケースにおいては一年分しかもらっていなかった、そういうふうに考えてよろしいですね。

○赤城副長官

 地方公共団体からの情報の提供でございますが、昨日の「自衛官の募集のための適齢者情報の収集について」という文書の中にもはっきり明示してございますが、地方公共団体からの「適齢者情報はすべて紙媒体または口頭で提供されており、電子情報として受け取ったものはない。」ということでございます。地方公共団体から受け取ったものは、すべて紙媒体または口頭でございます。

 では、その紙媒体で受け取ったものはどうなのかとか、そういうことはございますが、これは行政機関電算処理個人情報保護法とはまた別物でございますので、この行政機関電算処理個人情報保護法上の一年の保存期間がどうかということにつきましては、各地方連絡部、防衛庁において電子情報として作成したものがどうなのか、こういうことになります。

 そこで、紙媒体で住所とかそういうものをいただきました、それをダイレクトメールであて名を書いて発送しますというときに、その当該年齢に達した方に対して送るわけですから、そこでフロッピーなりになったとしても、それはダイレクトメールを送ればそれで用済みになりますということで、一年以上の保存は要しないものでございます。

 紙媒体につきましては、これはまた別物でございまして、それぞれの管理規則上、一定の保存期間というものがある。これも、保存期間が過ぎれば廃棄されるということでございます。

○中村(哲)委員

 確認なんですが、今回の行政機関個人情報保護法ができれば、その取り扱い方は変わると思ってよろしいですね。――委員長、早く答えさせてください。

○赤城副長官

 失礼しました。

 今回の改正によりまして、電子情報だけでなく、紙情報もその対象になるということでございます。電子情報だけでなく、紙情報も通知の対象になるということでございます。

○中村(哲)委員


 つまり、今までのように何年かに一遍紙でもらっていたものを、今後は事前通知の対象になるということでよろしいですね。

○赤城副長官

 失礼しました。ちょっと勘違いしておりまして、紙媒体のもの、紙情報も保護の対象にはなりますが、御指摘の総務大臣に対する通知の対象としては、新しい法律によっては変わりませんので、電子情報のみが今後も通知の対象になるということでございます。

○中村(哲)委員

 その答弁はまた後日問題になるかもしれませんが、もう一点の確認をいたします。

 一年内に消去する文書に電子ファイルが当たる、つまり、タックシールを打ち出すためにパソコンに入力したファイルですね。それをすぐ廃棄するようにという指示はきちんとされているんですか。きのういただいた文書においては、そこまでの資料はなかったんです。具体的にどのような指示が各地方連絡部にされているんでしょうか。

○赤城副長官

 先ほどの御質問については、行政電算機処理の電子ファイルについての扱いは変わらないということでございます。

 それから、いただいた情報、またそれをダイレクトメールで送るに当たってフロッピーなりに入れたということがありましても、実際の扱い上、これは、ダイレクトメールを発送すればそれで用は済んだわけでございますから、文書管理規則上、一年以上保存する必要がないものということで、その規則の趣旨にのっとって、必要のないものについては、用済み後直ちに廃棄をする、こういうことで扱っております。

○中村(哲)委員

 それは、信じる者は救われるという考え方ですよ。一年内に廃棄するものというふうに判断しているかどうかというのは証明できないじゃないですか、具体的な指示がないんだから。去年つくったファイルがことしも存在していないということを証明する証拠を見せてください。

○赤城副長官

 これは、およそ行政機関内のあらゆる文書がそうだと思いますけれども、それぞれ保存期間を定めて、保存期間が過ぎたらそれを廃棄するということで、どの官庁でもきちっと扱っていると思いますが、御指摘のこの適齢者情報については、特に事務連絡で、ダイレクトメールなどの発送のために使った場合でも、厳正に管理して、保存期間は一年未満とするということで、関係規則をきちんと遵守しろというふうな事務連絡もし、厳正に扱っておりまして、遺漏のないように取り扱っているということでございます。

○中村(哲)委員

 今の答弁を誠実に私なりに解釈しても、疑問は残るんですよ。それなら、なぜ今おっしゃったことを証明する資料を昨日私たちに提出いただけなかったんですか。

 つまり、タックシールをつくるための文書というものの保存期間は、この通知の七番によると、保存期間を明示しないといけないわけですよね。つくった文書の期間は一年内とするというような、明示する規定が行政内部にだってあるはずなんですよ、ちゃんと法の規定や通知に基づいて行政をしようとするならば。

 しかし、その資料が提出されていないことに問題があるんですよ。だから、それは今、副長官の答弁を私は信じるしかないわけですよ。それを示す資料を出してくれと。それは、少なくとも昨日の晩に細野委員に届いていないといけなかった。ここは非常に重要なところなんですよ。適切な文書管理、情報管理、個人情報の管理が防衛庁の中でなされていたのかどうか、そこを確認する非常に重要なポイントなんです。今まで私たちは適正に運用していますから信じてくださいと。それはだめですよ。だから、証拠を出してください、資料を出してくださいと言ってきたんじゃないですか。こんなんじゃ質問になりませんよ。きのうからずっとやってきた議論がここで吹っ飛んでしまいますよ。私は納得できません。

○赤城副長官

 これは、行政機関、官庁の中での業務の行われ方を考えていただければ大体御理解いただけるんではないかと思うんですけれども、ありとあらゆる文書があって、その重要度、軽重に応じて、保存期間何年何年と決まっています。保存期間何年とされている文書は、まとめてファイルに入れて、保存期間が来たらそれはもう廃棄します、こういう扱いをしております。

 御指摘の適齢者情報というのは、文書で来たものについて、あるいは文書で保存されているものについては、そういうふうに保存期間が来れば処理します、廃棄します、こういうことです。

 フロッピーとか電子情報になっているものというのは一体どういうふうに実際はなっているかといいますと、まさにダイレクトメールを発送する、当該学年、年齢に達した方々に、ぜひ入隊してくださいとか、そういう案内を出すわけでございますから、基本的には、文書を見ながら住所、氏名を打ち込んでいって、あて名を印字して、その過程でフロッピーの中に入ったとしても、これはもう、そのとき限りで、後は必要ないものだ。ですから、日々、いろいろな行政文書が出てきても、そのときそのとき、もう要らなくなったらすぐ廃棄されるという意味で、一年以上保管の必要のない文書というふうな規則上の扱いになっています。

 そのことについては、きちっと規則に従って、また、用済み後は直ちに廃棄しなさいということを事務連絡もし、周知徹底をして、そのように扱っているということでございますから、実際の業務上あて名を書いて、それはその年齢の人にしか意味のないものですし、あて名を打てばもうそれで用がなくなるという性質のものでありますから、用のなくなったものはすぐに廃棄をする、そのことは、きちっとやりなさいということを、事務連絡を徹底してやっている、そういうことから御理解をいただきたいと思います。

○中村(哲)委員

 その事務連絡を徹底しているという仕組みを教えていただきたいんですよ。

 事務連絡を徹底しているというときには、何らかの文書は、行政でやるときにあるわけでしょう。すべての文書においては、口頭で、このファイルについてはやりなさい、こういう一般的なものですよね。各自治体から地方連絡部が受け取って、そしてつくる文書ですよね、電子ファイルですよね。その扱いについて、紙で書かれたものが何もないというはずはないんですよ。だから、そういうものがあるのかないのか、そこだけでも答えていただけませんか。

○赤城副長官

 これは、今の、きちんと保存期間とか廃棄を遵守しなさいということについては、住民基本台帳等の対応についての事務連絡をしまして、その中で、ダイレクトメールなどの発送のためにやむを得ず保存するときは、厳正に管理するとともに、保存期間は一年未満とすること、電子化した場合は、地連部長等を保護管理者として、保有目的、記載項目、担当者等を記載した個人情報ファイル管理簿を作成するとともに、関係規則を遵守することということで……。

 失礼しました。ここですね、当該部分は。

 あて名ラベル印刷のために電算機へ入力する場合を除き電子化はしないこと、あて名ラベル印刷のために電算機へ入力した場合についても、用済み後は保存せず破棄することということで、これは事務連絡の文書ですけれども、あて名ラベルを印刷のために入力しても、用済み後は保存せずに破棄しなさい、こういうことで連絡を徹底しているところであります。

 今後、委員の御趣旨を踏まえまして、この廃棄のルールについてはきちんとしてまいりたいというふうに考えてございます。

○中村(哲)委員

 委員長も理解していただいたと思うんですけれども、そういった、最終的には証拠になるような文書があるんですよね。そういう文書があると今おっしゃっていましたから。しかし、それだったら、きのう出しておいていただければ、きょう、こんな議論をする必要はなかったわけです。

 次の質問に移ります。

 私がきのうした質問でございます。午後に、大臣から、不思議なことに追加の答弁がありました。

 私は昨日どのような質問をしたかと申しますと、自衛隊法九十七条の二項で、警察に防衛庁は求人のために協力を求めることができると書いてあるけれども、その協力というのはどういうものがありますかということで、そのときの御答弁は、協力というのは住所地を確認するものですと。その理由は何ですか。数が多いからですという答弁でした。私は公安上の理由じゃないですかと聞いたんですが、それは違いますという御答弁でした。

 しかし、昼に出てきたというかおっしゃった答弁に関しましては、これは、「防衛庁といたしまして、隊員の採用に当たりましては、志願票に記載された事項の確認、自衛隊法第三十八条第一項に規定する欠格事由の有無、その他、隊員として真にふさわしいかどうかに関するものなどについて、必要な調査を行っているものでございます。」こうおっしゃっているんですよ。

 そして、自衛隊法の三十八条の一項を見ると、一号は「成年被後見人又は被保佐人」、二号は「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者」、三号「法令の規定による懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者」。この一、二、三号は警察とは関係ないんですよ。四号なんですよ。「日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」、これの判断のために警察の協力が必要なんじゃないですか。そのためにどういうふうな協力を求めているんですか。改めて長官にお聞きいたします。

○赤城副長官

 これは、昨日の委員会で、防衛庁としまして、隊員の採用に当たりましては、志願票に記載された事項の確認、自衛隊法第三十八条第一項に規定する欠格事由の有無、その他隊員として真にふさわしいかどうかに関するものなどについて必要な調査を行っている、こういうふうに答弁を申し上げました。

 これは、防衛庁として、三十八条一項に欠格事由というのがあるわけでございますから、あるいは隊員としてふさわしいかどうかということをその採用に当たって調査をするということは当然あるものと、これは御理解いただけると思います。

 一方、自衛隊法第九十七条第二項で、募集に関する事務の一部については、警察庁に対し必要に応じ協力依頼を行う、こういうことになってございます。

 この協力内容、具体的な内容につきましては、きょう、別の委員の御質問に対してお答えいたしましたけれども、具体的にこれこれこういう内容について照会をしているとか、あるいは情報を得ているとか、そういうことを明らかにすることは、これは自衛官の採用業務の適正な執行についても、あるいは警察庁との信頼関係という面でも非常に問題がありますので、具体的にこれこれどうだということについては、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○中村(哲)委員

 時間が参りましたのでこれで終わりますけれども、委員長、聞いて御存じのとおり、昨日の私の午前の質問の答弁と今の答弁と全く内容が違うんですよ。これは非常に問題ですよ。午後に長官が御答弁なさったから、それを確認するために私は今回も聞いたんですけれども、午前と午後と全く違うし、きのうときょうと全く違うんですよ。これは非常に問題です。

 このことを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。

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