2002年11月14日
第155回国会 衆議院 総務委員会

案件:郵便法の一部を改正する法律案

[1]質疑内容   [2]質疑項目   [3]会議録抜粋


[1] 質疑内容(25分)「郵政公社職員採用問題について」   

この日の総務委員会では、郵政公社の職員の採用に関し、幾つか質問を行いました。

これまで国が行っていた郵政三事業は、来年4月より国から独立し、郵政公社という特殊会社に生まれ変わる予定ですが、そこで働いている方々は、引き続き国家公務員としての身分保障が与えられます。

政府は、従来より公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わる公務員については、外国人の採用を認めていません(これがいわゆる国籍条項と言われるものです)。

国家公務員である郵政三事業職員についてもこの原則は当てはまり、従来は郵便の配達や貯金の集金等を行ういわゆる外務職採用の方々は(公務員といえど、公権力の行使又は公の意志の形成に携わる可能性が低い職種の採用であるため)、外国人の採用が認められていますが、幹部候補である国家一種及び国家二種試験採用者や、郵便物の区分や窓口業務等を行ういわゆる内務職採用の方々(国家三種試験採用者)については、(将来公権力の行使又は公の意志の形成に携わる可能性が高い職種の採用であるため)、外国人の採用を認めていません。

郵政公社は、今後民間事業者と競争を行うことになります。そうした状況に対応するためには、外国人に限らず真に有能な人材を獲得することが重要になってきます。

その場合、例え国家公務員とはいえ、郵政公社の担う業務を具体的に考えたうえで、どれだけ日本国籍を有することに必要性があるのか。その点を前例主義に陥ることなく見極める必要があるのではないかということで質問いたしました。

総務省からは、郵政公社が国とは別の経営主体となり、人事や処遇についても主体的に判断できるようになることを踏まえ、従来の外務職に、内務職を併せた郵政一般職については、外国人採用も認める予定であるとの回答がありました。ただし、公社幹部候補として採用される郵政総合職については、将来公権力の行使又は公の意志の形成に携わる可能性が高いため、外国人の採用を認めない従来の方針を継続するとの回答でした。

これからのグローバル化する世界を見据えた場合、日本は、お互いの様々な違いや価値観を認め合う、多様な社会の構築を目指す必要があると思います。今回取り上げた郵政公社の国籍条項や、最近取り組んでいる難民問題は、その多様化社会への第一歩であり、小さな積み重ねではありますが、一つ一つ見直しを進めて参ります。

[2] 質疑項目

1.日本郵政公社における職員の採用について
   1)公社職員の採用方針についての大臣見解
   2)外国籍を有する者の採用
     a)外国籍を有する者の採用についての考え方
     b)総合職について外国籍を有する者を採用しない理由
     c)公権力の行使や公の意思形成に参画する管理職について外国籍を有する者を排除する理由
     d)外国籍を有する者が管理職となる可能性

2.日本郵政公社における非常勤職員の処遇について
   1)ゆうメイト(非常勤職員)へのパートタイム労働法の適用の有無
   2)常勤職員への登用などによる処遇改善の必要

3.本改正案について
   1)現行法で限定している国の損害賠償責任の範囲の考え方
   2)国の損害賠償責任の範囲を拡大することに伴う職員への求償についての考え方

[3] 会議録抜粋

○中村(哲)委員

 民主党・無所属クラブの中村哲治でございます。  

 本日、郵便法の一部を改正する法律案ということですから、これについての質問として、求償権の問題を当初考えておりました。国家賠償の範囲が広くなるわけですから、国家賠償を する必要がある場合に職員に対する求償はどうなるのか、この論点について当初聞こうと思っていたのですが、二十五分では本格的な国賠法についての議論ができないということもあ りまして、最後に時間がありましたら少しだけ聞かせていただきたいと思います。

 本日は、国籍条項と非常勤職員について、二点お聞かせいただこうと思います。

 まず、国籍条項についてです。  大臣、公社は、民間と競争をしなくてはならない企業です。そういったことを念頭に入れますと、公社に採用すべき人材というものはどういった能力が必要だとお考えになっているでしょ うか。

○片山国務大臣

 公社にとって適材な方、そういう方でございまして、具体的にはなかなか難しいと思いますけれども、やはり公共性と、それから効率性というんでしょうか営利性とい うんでしょうか、営業行為なんかもやっていただくわけですから。

 外務職員さんの場合には、ずっと外を回っていただきますから、そういう意味では、お客様になる国民の皆さんに好かれ るような人ですね。そういうことも必要だと思いますし、自分でいろいろなことを主体的に判断してできるような方だとか、いろいろな条件があると思いますが、いろいろな仕事があります から、それぞれ、公社として今後採用する場合には、適性を見ながら採用してもらえるのではなかろうか、こういうふうに考えております。

 今の人事や処遇の仕組みを変えますから、今度は能力主義、実績主義で、今よりはずっと弾力的な処遇や人事体制にするように今お願いしておりまして、人事院とも、郵政事業庁、 相談していると思いますので、そういう意味では、もっと意欲を持って頑張れば、成績を上げれば、それだけ処遇がされる、こういうことになると考えております。

○中村(哲)委員

 公社が競争していく企業というものは、例えば運送業者、銀行、生命保険会社、そういった企業になると思います。

 お客様に好かれる、また主体的に判断できる、そ ういった適性を判断しているときに、国籍というものはこういった民間企業では考慮に入れていないと思います。外国人であっても、日本社会で育って、お客様に好かれるキャラクターを 持っている人は積極的に登用して、経営に、営業活動に役立てる、そういった人を採用していく。これは民間企業ではよくやられていることですし、公社が競争相手にしているところは、 こんなことにはこだわらずにやっていることであると思います。

 そういったことを考えると、人材であれば、国籍にこだわらず採用できる方が公社の経営にとってはプラスなのではないでしょうか。

○片山国務大臣

 中村委員の言われるとおりですが、公社の職員は国家公務員です。国家公務員につきましては、これはまた確定した解釈がありまして、公権力の行使や公の意思 形成に参画するようなことはだめだというのが、これは内閣法制局を中心とした政府の統一見解ですから、そういうことでなければ、私は、公社のいろいろな仕事に適した人は、外国人 だからだめだということにはならない、こういうふうに思っております。

○中村(哲)委員

 この論点は、先ほども左藤章議員もお聞きになった点ですので、もう少し掘り下げて質問させていただきたいと思います。

 事前に総務省の方からいただいた資料で、このような形で公社の採用試験が変わるというチャートをいただきました。その中で、総合職試験と一般職試験を分けるという話でございま した。

 先ほど加藤副大臣からの御答弁の中で、一般職の試験においては、内務職の方に関しては、従来の外務職に加えて国籍条項を撤廃するという御答弁があったかと思うんですけれど も、それについて、確認となりますけれども、御答弁をよろしくお願いいたします。

○加藤副大臣

 お答えいたします。  委員御承知のように、現在の郵便局等の職員の採用は、内務事務に携わる職員は国家公務員3種試験の採用、そして外務事務に携わる職員は郵政外務職員採用試験によって採 用されておるわけでありますが、公社化後は、内務事務及び外務事務に携わる職員は郵政一般職採用ということであります。

 したがいまして、現在、郵政外務職採用試験によっている職員には、今の国籍条項といいますか、昭和五十九年から受験を認めているわけでありますから、公社化後、内務、外務に 携わる職員、一緒でありますので、国籍を有しない者の受験を認めているということでございます。

○中村(哲)委員

 それでは、なぜ総合職はだめなんだろうなということを思うんですけれども、なぜ総合職についてはだめなんでしょうか。

○加藤副大臣

 今大臣もちょっとお触れになりましたが、総合職職員採用試験によって採用される職員は、本社、中間管理機関の将来の幹部候補者となる職員を確保するための試 験によって採用されたものでありますから、いわゆる公務員の国籍に関する当然の法理が適用されるので、やはり国籍を有しない者は受験は認めないということであります。

○中村(哲)委員

 それでは、なぜ幹部候補となる者はこれに当たるのか、公務員の当然の法理として公権力の行使または公の意思の形成への参画に携わる公務員となるのか。こ れについて御答弁をお願いいたします。

○加藤副大臣

 お尋ねの、郵政総合職採用試験に合格して採用された方は、先ほど申し上げました公社幹部候補として、郵便局長等、公社の経営に参画する職につくことが期待さ れるものでありまして、公権力の行使または公の意思の形成に参画する職につくこととなる蓋然性が高いことから、日本国籍が必要だと考えております。

○中村(哲)委員

 経営に参画するから、蓋然性が高いという話でしたが、そこをもっと具体的に説明してください。

○加藤副大臣

 例えば、公の意思形成への参画として考えられる例といたしまして、日本郵政公社法第二十条によりますと、郵便局の設置、廃止の決定への参画、また、郵便法で まいりますと、郵便料金の決定への参画とか郵便貯金利率決定方針の策定への参画とかいうことも考えられますし、いわゆる公権力の行使として考える例といたしましては、職員の採 用や懲戒処分、郵政監察官の犯罪捜査等が具体的に考えられます。

○中村(哲)委員

 具体的にそのようなものが考えられる、なぜそういうものが例として挙げられるのかということを私は聞いているんです。

○加藤副大臣

 先ほど申しましたように、いわゆる公社の幹部候補として採用されるわけでありますから、当然のこととしてこういった職務につくことが予想されるわけであります。

○中村(哲)委員

 つくことが予想される、それは僕もわかっていますよ。なぜかと理由を聞いているんですよ。どうですか。

○加藤副大臣

 やはり、当然のこととして、公社の経営上そういう人たちがそういう場に参画されることが望まれるからであります。

○中村(哲)委員

 管理職であればなぜ公権力の行使または公の意思の形成への参画に携わる公務員となるのか、その理由を聞いているんですよ。具体例を聞いているのは、その 理由を説明しやすいがために聞いているわけですよ。  何言っているんですか。もう一度きちんと答えてください。

○加藤副大臣

 私が申し上げることと同じことじゃないかと思うんでありますけれども、具体的に今申し上げましたし、公権力の行使に当たるのか、また公の意思の形成への参画に当 たるか、これは個別にその職務内容を見て判断すべきものだと思いますし、今申し上げたような具体例はまさにその例じゃないのかなということであります。

○中村(哲)委員

 非常に好意的に解釈して、私が実質的な理由を言ってさしあげましょう。先ほど懲戒処分ということをおっしゃいましたね。懲戒処分というのは、そのことをすることに よって職員の身分なり権利に一方的に消長を来すような行為であるからでしょう。

 そういったことをきちんと議論するのが国会の現場じゃないですか。それを当然のこととして言うから議論が進まないんですよ。このことは、事前にきちんと、総務省の質問取りのときも 話を詰めていますよ。なぜ副大臣、そこまできちんと把握してこの場に臨まないんですか。もうちょっと実質的な理由を、当然とは言わずに、答えてください。

○片山国務大臣

 公権力の行使というのは、今、中村委員言われましたように、懲戒権、懲戒処分にする、あるいは任命するというのもこれは任命権に基づく、そういうことを、郵便局長さんになったり何とか部長さんになったりなんかすると、みんな持つようになりますね。そういう公権力の行使は外国人は適当でないだろう。

 それから、公の意思形成で、郵便局を置く か置かないか、貯金の利子をどうするのか、簡保のいろいろな条件をどうするのか、これは政府として、公の意思として決めるわけですよね、郵政公社が。そういうことの中に外国人が おるというのはやはり都合が悪いのではないかというのが公務員としての当然の法理でございます。

 そこで、総合職にすると、みんな幹部になるわけですから。だから、仕事によっては公権力の行使に関係ない、公の意思形成に関係ないような幹部の仕事も私はあると思いますよ、し かし、それでは一々異動ができないですね、そういう人を幹部にしたら。公権力の行使に当たるか公の意思の形成に当たるか、一々、一回一回考えて。

 だから、そういう意味では、一般職の方には入ってもらっていいけれども、総合職の方は、幹部になって公権力の行使や公の意思形成をやるから、それはちょっと外しておく方が人事 管理上も都合がいいのではないか、こういうことなので、総合職になる人が全部幹部になるかどうかはわかりませんし、幹部の仕事も、直接権力の行使や意思形成に関係ないのもあ る、こう思いますけれども、そこはひとつ幅広く総合的に御理解を賜りたいと思います。

○中村(哲)委員

 副大臣が答弁に窮したら大臣が出てくるというのは、本来これは逆でして、こういうことだったら全部大臣答弁になるわけですよ、要求が。それは大臣に対する負担 が大きいから副大臣に答弁してもろうても構わないということで事前に言っているわけでしょう。どう思われますか、副大臣。今後どうされますか。

○加藤副大臣

 大変申しわけございませんでした。以後気をつけますので、どうぞよろしくお願いいたします。

○中村(哲)委員

 それで、大臣がお答えになっていらっしゃったことで、やはり、総合職になったとしても管理職になるとも限らないわけですし、また、私の考えでは、公務員という身分 であったとしても、こういった公社のような企業体では、外国籍の者が管理職になっても、いわゆる公務員の当然の法理に触れるような弊害というものは起こらないんじゃないかなと私 自身は思っております。ただ、ここをまた議論するとすごく長い時間をとりますので、きょうはおいておきます。

 ただ、政府の考え方として、公務員であっても、公社のような企業体で、今後法律を改正するなどして、外国籍の者が管理職になる手段としてはどういう手段が考えられるのでしょう か。

○片山国務大臣

 公権力だとか公の意思だとか、そういうことに関係のない幹部の仕事ももちろんあると思うんです。そういうことの人事管理を、うまい仕分けができたり配置がうまくい くようなら、将来は、場合によっては外国の方をそっちの幹部の方に登用することもあり得ると思います。

 しかし、これは研究課題にしていただきたいと思いますし、公社自身の経営陣がどういうふうにこれから考えるか。現に今、外国の方は三十八人おるんですよ、全部外務職員さんです けれどもね。これから国際化時代ですから、そういうこともこれからの公社の課題としては私は検討していく必要があると考えております。

○中村(哲)委員

 大臣、その御答弁を受けての御質問なんですが、現行法では、おっしゃった範囲の御答弁だと思います。  今後法律を改正したら、外国籍の者が管理職になるとしたらどういう手段があるのか。

例えば、民営化するという議論もあるでしょうし、非公務員型ということもあるでしょうし、公務員型 でも、特別法でこの公社に限っては認めるという方法もあると思うんですけれども、この三つとも選択肢としてあり得るということでいいんでしょうか。

○片山国務大臣

 非公務員型だとか民営化ということは、まだ公社、これから発足するんですから、これは将来の国民の皆さんに御議論して決めていただくことでございます。

 ただ、一般職に入ったから絶対幹部になれない、こういうことはありませんよ。一般職に入って、頑張っていただければ、今の解釈の範囲でも幹部になる道は幾らでもあると私は思う んですよ。赤裸々な公権力の行使やストレートな意思の形成に参加しない幹部の仕事もあるわけですから、一般職でも、頑張っていただければそういう登用の道はあると思います。研究いたします。

○中村(哲)委員

 研究していただけるということなので、研究していただいて、また、本当に民間と競争をして勝てるような公社にしていただきたいと思います。

 それでは次に、非常勤職員についてお伺いいたします。

 いわゆるゆうメイトと言われる非常勤職員の身分保障について、いわゆるパート労働法の適用はあるのでしょうか。

○加藤副大臣

 いわゆるパートタイム労働法、これは、適正な労働条件の確保及び雇用管理の改善等を目的として制定され、この法に基づいて雇用管理の改善等の指針が定められ ているところであることは委員御存じでありますが、ゆうメイトの身分は国家公務員でありますので、この法律の三十二条の規定により、適用除外となっております。

 しかしながら、郵政事業庁におきましては、同法の精神や労働基準法の規則にのっとり、パートタイム労働指針の定める勤務条件通知の交付や、また相談員の選任等を実施してい るところであります。

○中村(哲)委員

 くどいようで、確認なんですけれども、適用はないけれども、実質的にパート労働法以上のことをケアしているので安心してくださいということなんでしょうか。

○加藤副大臣

 はい、そのとおりであります。非常勤職員の適切な雇用管理を行っているということであります。

○中村(哲)委員

 では次に、常勤の職員と同じ仕事をしていて、かつ、通算すると、経験年数では何年も郵便局で働いているという人がいらっしゃいます。

 例えば、五年以下の人は 七万六千九百人、五年を超えて十年以下の人は二万二千二百人、十年を超えて十五年以下が七千二百人、十五年を超えた人が二千人、合計十万八千三百人の方が非常勤で働い ていらっしゃるということなんです。

 公社になれば、このような、特に五年以上働いている人というのが三万人ほどいらっしゃるわけですから、定員の規制が外れるがゆえに、常勤の人と同じ仕事をしているのですから、 そういう非常勤の人には常勤の道を開くなどの処遇等の改善をしていくべきなのではないでしょうか。いかがでしょうか。

○片山国務大臣

 公社になりましても、職員の方は国家公務員ですから、国家公務員というのは正規の採用は試験なんですよ。だから、試験を受けていただければ、受かりさえすれ ば、非常勤の方でも常勤の職員にいたします。受からなければ、これは公務員ですから、今の制度ではどうにもならない。

 ただ、今度公社は、先ほど言いました業績主義、成績主義、能力主義ですから、大いに頑張って、そういう非常勤の方がいい成績を上げていただいたり大きな業績を上げていただけ れば、今度は、お金と言うたらいけませんけれども、報酬だとかあるいはボーナス的なことで処遇をさせていただくようなことになると思います。

○中村(哲)委員

 大臣の答弁を受けての質問をさせていただきたいんですけれども、試験を受けるということはもちろんそうなんですけれども、公務員の場合、選考採用というのもあり ますよね。試験と同様の能力があると認められれば認められるということなんですけれども、ここはどのようにお考えでしょうか。

○片山国務大臣

 これは、選考というのは限られているんですよ、今は。ただ、今度公社になりますから、その辺について人事院と、人事院の了解を得にゃいけませんから、今相談し ているところです。

 ただ、それを歯どめもなく選考でずっと採るというのも、これはやはり、今の公務員制度、公務員の仕組みからいってなかなか難しいところがありますが、御趣旨はわかりますので、人 事院と、いろいろな、選考採用がどれだけ広げられるか、どういうことになるのか、よく協議いたしたいと思います。

○中村(哲)委員

 ありがとうございます。  時間が最後に少し余りましたので、郵便法の改正について一言、求償権についてお伺いいたします。

 今回の改正で国家賠償の範囲は広くなります。なぜ今まで賠償の範囲は制限されていたのか、また、国家賠償の範囲が広くなることによって、職員に対する求償のなされ方はどの ようになるのか。いかがでしょうか。

○加藤副大臣

 最初の御質問でありますが、郵便法第一条は、「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供すること」を目的としておりますが、御承知のように、郵便事 業においては、すべて民法や国家賠償法の定める原則に従って損害賠償をしなければならないとすると、当然、その金銭負担が多額になる可能性があるだけではなくて、千差万別の 事故態様、また損害について、損害が生じたという主張に対して、一々、債務不履行とか不法行為だとか、該当事実や損害額を確定するために多くの労力を必要としてしまう、そのこと によって料金の値上がりにつながったりすると当初の目的が害されるんではないのかということで、郵便法に特別の規定を設けて、損害賠償の対象及び範囲を限定するとともに、書留 郵便物の亡失、毀損等の一定の事実が生じた場合には、画一的に処理する損害賠償制度を設けたということであります。

 そして、今回の郵便法の改正によって損害賠償責任を負う範囲が拡大しますが、国に賠償義務があるとされた事案については、一般的に言うと、個々の事案について、国家賠償法 または民法に基づき、職員に故意または重過失がある場合に求償することとなるものでありますが、個々のケースについては、職員の過失の状況等を十分見きわめた上で適正に対処 していきたいと考えております。

○中村(哲)委員

 後の質問の答えはあったのかどうかちょっとわかりませんけれども、時間が参りましたし、これで終わらせていただきますが、加藤副大臣におかれましては、ペーパ ーを読むのではなく、今の最後の質問もそんな長い答弁を私は要求しているわけでないですので、その点だけ今後御留意していただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わ ります。ありがとうございました。



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